これってパワハラ?私のパワハラ体験談

パワハラに負けない心と対処法について解説するサイト

パワハラを受けるようになり、全て私が悪いのだと考えていた。

 私がパワハラを受けたのは、今から5年前の26歳の頃でした。当時の私はイベント会社の企画営業部に属しており、ヒーローショーやお笑いステージの企画を立てていたのです。会社の規模としては小さく、ローカルな範囲で仕事をする地元に根差した企業といった感じです。それでも社員の数は全体で30名ほどいましたので、人間関係豊かに楽しく仕事ができていました。

そんな私がパワハラを受け始めたのは、ある1つのミスがきっかけでした。イベントステージで使うとある小道具を、1個多めに発注してしまったのです。コストとしては600円ほど、私としてはミスはしたけれど大きな痛手ではないと考えていました。実際に先方に事情を説明し、後からキャンセルもできています。

ところがこのミスを機に、上司の1人から目を付けられるようになりました。30歳くらい年上の、営業部長です。それまでは比較的接点は少なくても良いイメージを持っていたので、このギャップには驚きを隠せませんでした。

企画が出せないと大声で笑われたり激しく罵倒もされました

具体的には、ノルマを私にだけ多く課すという内容から始まります。私の属していた部では、定期的に社員全員で企画案を持ち寄り、会議でプレゼンをする時間がありました。この際に1人いくつ考えるのが理想というノルマがあったわけなのですが、他の人に比べ私は多くの企画案を出すよう指示されたのです。更にその数を満たせなければ、他の社員の前で企画案が出るまで立たされる罰を受けました。思い付かないときはどうしても他の社員の二番煎じなものしか出ず、そうすると大声で笑われたり激しく罵倒もされました。

他には書類の作成やお茶の淹れ方など、細かい部分で指摘を受けるようになります。漢字で書けるところが平仮名になっていると、最初から全てやり直しにされました。お茶は温度が気に入らないと、淹れ直すよう毎回言われていました。何が上司の心に火を点けここまで気に入らない対象になったのか、それは今でも理解できていません。ただ私に矛先が向いている間、どこかホッとしたような表情を浮かべる同僚もいたのが印象的でした。

パワハラを受けるようになり、最初は全て私が悪いのだと考えていたように思います。嫌だとか辛いとか、それ以上にその状況を作ったのは自分の責任だと、そう感じていたのです。そのため、もっと頑張って上司に認めてもらおうというモチベーションがあったわけです。ですが段々と罵倒する内容が過激になっていき、人格を否定されるようなことまで言われ始めると、感情も変わってきました。悲しい、怖い、殴ってやりたい、そういった感情です。ふと我に返ってこれらの感情を自覚したときには、自分自身が恐ろしくもなりました。

上司に何かしてしまいそうな自分が怖かったので退職という道を選びました

相談は、誰にもしていません。きっかけは私のミスからでしたから、自業自得だと言われるのを嫌ったのだと思います。私の両親は心配性ですから、尚更このことで不安にさせたくはなかったのです。最終的に私は、自分1人で全て考えて退職をすることにしました。上司が怖かったという気持ちよりも、このままでは上司に何かしてしまいそうな自分が怖かったです。何かが起きる前に離れなければと、危機感が芽生えていました。

普通ではない上司と普通ではない自分の感情、これらを早く穏便に解決するには、退職という選択は正しかったと思っています。このことを経験して、パワハラは本当に身近なものなのだと学習しました。またそういう性格の人は、何でスイッチが入るか分かりません。ですから未然にパワハラ気質の人を避けようとしても、なかなか難しいのだと思います。

幸いパワハラ被害は、最近認知度も上がり様々なサポートを受けられるようになりました。もしも現在そのことで苦しんでいる人がいれば、勇気を持って声を上げてほしいです。社会の中には沢山の味方がいることを、どうか忘れないでください。