- 投稿日
- 2018年8月4日
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【パワハラによる「うつ」で休職】うつを理解するために必要なこと
パワハラを受けているあなた、こんな症状が出たら「うつ」かもしれない。
仕事でミスをしない人はいません。健康な人であればミスが原因で多少は落ち込んだり、ミスを繰り返さないように反省し、しばらくすれば気にすることもなくなるでしょう。
でも、上司からパワハラを受け続けているあなたは、正常な精神状態を維持できていないかもしれません。上司のことを考えるだけでも嫌、上司を避けるようになった、上司のことを考えるだけでも憂うつになる、このような「憂うつ」である精神状態が、ひどく長く続くようであればそれは「うつ」かもしれません。この記事ではパワハラによる「うつ」で休職しようか迷っている、あるいは休職中である方のために、うつを理解するために必要なことやその対処法についてお伝えしようと思います。
うつ病といっても具体的にどういう状況が「うつ」なのか、実際に経験したことがないとなかなか理解するのが難しい病気ですし、本人でさえも自分は「うつ」なのかもしれないと気付くのに時間がかかったり、治療が必要なものなのかどうか、その判断は容易ではありません。とてもわかりにくい病気、それが「うつ」の特徴ともいえるのです。
特に職場での上司によるパワハラの場合、逃げ場がありません。仕事をしなければ生活できませんから簡単には休めません。ストレスにさらされる毎日で心と体はどんどん疲弊していきます。そしてミスを繰り返せばまた、上司から目を付けられる。悪循環ですね。職場の上司からのパワハラによる「うつ」の場合、容易に負のスパイラルに陥ってしまうわけです。
当然、誰でもひどく落ち込みます。ただ、通常であればそれは時間が経てば解決するものがほとんどです。ですが、1か月以上そのひどい落ち込みから抜け出せない、正常な思考や判断力が低下してきた、パワハラ上司との関係がいつまでも改善されないとなってくるとそれはうつの「サイン」かもしれません。
うつを理解し克服するための3つのキーワード
うつ病の原因はいまだはっきりとは解明されておりませんが、「体・心・生活」の3つの要素が複雑に絡まって起こると考えられています。従って、この3つの要素を理解し、対策を講じていくことで問題を解決へと導くことができます。治療にあたっては、それぞれ専門家がいますので適切な機関に相談しましょう。
ひとつは「体」の変化です。あなたは最近このような症状が起きていませんか?例えば、胃が痛くなるとかのどが詰まるような感じがする、下痢や便秘を繰り返す、原因不明のしびれが起きる、口が渇く、眠れない、眠れても熟睡できない、夜中に何度も目が覚めてしまう、疲れやすくなった、頭痛、肩こり、めまい、性欲の減退など様々な不快な症状が表れます。
ふたつ目は「心」の変化です。ものの考え方が一辺倒になったり、意欲の低下、判断力の低下などです。気持ちの落ち込み、イライラする、必要以上に自分を責めたりするといった感情も「うつ」の症状の一つだと言われています。思考力が低下し、集中力や記憶力も下がるため自分を責めるような感覚に襲われマイナスなことばかり考えるようになります。
最後に「生活」です。心や体に悪い影響が出ているわけですから、結果としてそれは生活にも支障をきたすことになります。掃除をしなくなり部屋が散らかったままでも気にしない。外出することや人に会う事すらも億劫になる。規則正しい生活が送れない。質問に対しても思うように話せない。今まで習慣にしていたことすらできなくなり、症状が悪化していきます。職場での仕事も支障をきたすようになり、さらにパワハラ上司に目を付けられるようになり、同僚の心証も悪くなり、最悪の場合は孤立していくことになりかねません。
【「休職」するという選択】あなたは誰のために生きているのですか?
では、このような症状が出てきた場合、あなたならどうするでしょうか。通常の精神状態であれば、「色々なことが重なってストレスも溜まり疲れてきたな」とか「ちょっと休みを入れたほうがいいかな」と思えるのですが、上司のパワハラにあい、心や体のバランスが崩れてしまっているあなたはそう思えていないかもしれません。
上司に休みを申し入れるなどできないし、自分が休んだら何を言われるかわからない。それに仕事を休んだら周囲にも迷惑がかかる、休むなんてできるわけがないと思っているかもしれません。あなたが苦しいのはわかっています。休むのは簡単ではないかもしれません。
それでも「休んでください。」と言わせてください。それはサインだからです。
周囲もわかっています。あなたが今どのような状態であるかを見ている人は見てくれています。体がだるく何もしたくない、もう会社に行きたくないと感じているのであれば、まずは「休息する」という選択肢があるということ忘れないでください。
「体・心・生活」のバランスが崩れている、生活に支障をきたしているという事であれば、それは「休息」のサインだとお伝えしてきました。今のあなたは気力や体力といった言わば生きるためのエネルギー、活力が明らかに不足しています。気力や体力がないにもかかわらず、会社を休まず、仕事を続ければどうなるでしょうか。当然壊れてしまいますよね。
休職するためにはどうしたらいい?
もしかしたら、休むなんて会社や同僚に申し訳ないという意識を持っていませんか?日本人はよくまじめすぎると言われます。自ら「休む」ということに対して罪悪感すら持っています。世界的に見ても日本人の有給休暇消化率というのは低いそうです。休むのが「下手」なので体に無理がきていたり、生活に支障をきたしているのに働いてしまいます。
もちろん、仕事は大切です。ですがやはり健康が第一。体を壊してしまっては元も子もありません。「サイン」が出たら「休む」という選択肢を検討しましょう。有給が使えるならこの際消化してしまいましょう。有給なんて使える雰囲気ではないという事であれば、そもそも会社組織として問題です。それに1日、2日なら体調不良を理由に休めるかもしれません。
うつ病の場合では、数日では症状が改善しませんし、改善しても再発する場合が多いと言われています。あなた自身が、なぜ休む必要があるのかを理解し、必要であれば医師の診断書をとって休職することも検討しましょう。
同じ職場に復職することが社会復帰とは限らない
まずは、休息し心と体を充分に休ませること。これが大事です。「今」をしっかり見つめること。しっかり休息することに「集中」してください。過去を振り返えるでもなく、将来を心配するでもありません。「今」を感じてしっかり休んでください。
うつの症状にもよりますが、家族や専門機関の支援が当然必要なケースもあります。社会復帰を焦るあまり、無理をするのは禁物です。元の職場に戻ることが問題なければ、それが一番良いでしょう。しかし、再発の懸念がある、元の場所では不安が残るという事であればまずは異動ができないか他の上司や上層部に相談をしてみるなどを試みてもよいかもしれません。
まとめ
上司のパワハラを受けるようになり、心・体・生活のバランスが崩れてきた。自分が今までできていた普通の生活ができなくなってきていると感じたらそれは「うつ」のサインかもしれません。症状が重くなる前にまずは「休息を取る」ということを検討しましょう。
うつの症状が出ている場合、まずは「休む」ことが体にとって一番大切なことです。「休息」を取ることは悪いことではありません。体調不良を訴えても聞いてもらえない、有給が使えない場合は、医師の診断書をとって会社に申し出をしましょう。
うつの場合、再発しやすいので焦りは禁物です。社会復帰を焦る気持ちもわかりますが、再発を繰り返し慢性化することも懸念されます。まず、今は「しっかり休む」ことに集中し、過去を振り返る、未来を心配しすぎる事のないようにしましょう。
元の職場に戻れるのが一番ですが、元の職場に戻ることだけが社会復帰ではありません。この機会に自分を見つめなおす機会になった、家族の在り方を見直すことができたといった考え方ができるあなたであれば、きっと回復するはずです。
管理人も医師に「適応障害」の診断を受けました。でもなかなか休めなかったんです。今思えば、なんでもっと早く休職を言い出さなかったんだろう、言い出せなかったんだろうと思います。しかし、休養をとり、笑顔を取り戻すことができたからこそ、次から頑張ろうと思えるようになりました。
家族や友人の大切さを感じ、生きる活力が湧いてきました。今、パワハラによるうつで苦しんでいるあなたへ。決して、独りで悩んではいけませんよ。今はしっかり休んでください。しっかり休むことができれば、必ず「次」が見えてきますから。