これってパワハラ?私のパワハラ体験談

パワハラに負けない心と対処法について解説するサイト

パワハラ訴訟を起こすために知っておきたい時効と不法行為の成立要件


当時の上司から様々なパワハラを受けていました。とにかく話が長い上司でした。一度説教が始まると短くても1時間、3時間くらいはザラです。半日近く説教されたこともありました。何を説教されるのかというと、作成した文章のフォントやレイアウトのこと、コミュニケーション能力の低さ、あげあし取りとも受け取れる些細な事もありました。

最初の頃は、わざわざこんな事まで指摘してくれるなんて、自分の事を真剣に心配してくれているのだと思い反省していました。改善するために努力していましたが、上司の説教の内容がだんだんエスカレートし、ついには僕の性格を治せとか、ミスを指摘すると土下座までさせて謝らせたりするようになりました。

自分を否定する言葉を浴びせてきたり、長時間の説教、作成した書類をぐしゃぐしゃにして投げつける、土下座をさせるという行為はパワハラそのもので限度を超えていると感じましたが、言い返すと言い訳をするなとか、さらに説教の時間がかかるため、何も言えなくなってしまうようになりました。すると、いつの日かその上司のことを考えるだけで、顔の半分がしびれるようになったり、息苦しくなったり、ものすごい手汗をかくようになり、とても仕事ができる状態ではなくなってきたのです。色々と悩みましたが、妻や親に相談し、退職に向けた準備をすることになりました。

【心療内科に通うのも苦痛】パワハラ訴訟に備え証拠を集めました。

今まで心療内科にかかったことはありませんでしたが、このままでは心が壊れてしまうと思い、休職をするため医師に診断書を書いてもらいました。医師からは適応障害と言われました。本当に悔しい、屈辱的な言葉や思いをさせられたのでパワハラで訴えることも検討しました。

まず最初に考えたのが、証拠集めです。労災を申請するにしても、弁護士を使って訴えるにしても何をするにしてもまずは証拠が必要だと思いました。上司から説教されるかもしれないとわかった時点でスマホのボイスレコーダーを使って録音するようにしていました。また、上司の言動の記録を取るようにしました。一冊ノートを用意し、時系列で指示されたことやパワハラ行為の事実を書きとめました。

診断書をとって会社を休職することも考えましたが、30名程度の小さな家族経営の毛が生えたような職場でしたから、休職しても職場復帰はあまり考えられませんでした。なので退職も見据えて慰謝料を請求することも考えていました。そこで浮かんだのは、パワハラ訴訟の慰謝料っていつまでに請求すればいいのだとうかという素朴な疑問でした。

【民事の不法行為は3年】3年たったらパワハラで訴えられない?

調べてみると、パワハラで訴えるといっても様々なパワハラ行為が該当する罪がありますので、整理してみました。具体的には、傷害罪10年、暴行罪3年、脅迫罪3年、名誉毀損罪3年、侮辱罪1年等(公訴時効)があてはまります。もちろん、民事上の責任を追及することもできます。いわゆる精神的な損害を受けた場合の慰謝料です。不法行為責任であれば3年、会社の安全配慮義務を問うのであれば10年が時効になります。

民事上の不法行為責任を追及するのであれば、不法行為の成立要件を満たす必要が出てきます。不法行為は民法709条です。

民法第709条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

つまり、パワハラが不法行為であることを証明するするためには以下の要件を満たしているかを証拠をもとに見極めていく作業をしていくことになります。

・故意または過失のある行為であること、
・他人の権利または法律上保護される利益を侵害したこと、
・損害が発生していること、
・行為と損害との間に因果関係があること

しかも立証責任は原告側にあります。ですから証拠集めが大事になります。

【パワハラ訴訟は慎重に冷静さを忘れずに】事実や客観的資料が重視

従いまして、パワハラ行為があれば即慰謝料が認められるかというと話は別です。業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与えられた事実があり、それが個人の人格に立ち入るようなケースであっても、判断は個々の事情で判断されるようですから注意が必要ですし気軽に訴訟というわけにはいきません。逆に訴えられる場合も想定されます。ここは弁護士の範疇となってきますので、具体的に訴訟を考えられている場合は、直接弁護士相談をお勧めします。

労災認定の場合、申請から結果が出るまで半年以上はかかるようですし、気軽に進めたいというのであれば労働審判制度の利用が気軽にできるかもしれません。労働審判制度は裁判官と労働関係の専門家が原則として3回の期日で解決策を提案するものです。この審判に不服がある場合は、最終手段の訴訟手続きに移行することになります。

なので、まずは労働審判を申し立てみて、その結果にどうしても納得いかない。自分の思う結果とかけ離れている場合には訴訟を検討するのもよいかもしれません。その場合は、お話したようにすべての準備をしておく必要があります。

先にご案内したように不法行為の時効は3年、会社の債務不履行責任を問う安全配慮義務違反でも10年です。10年と聞くと長いようですがそれだけ証拠の保全や記録もしっかり取っておく必要があります。いずれにしても弁護士費用は50~100万円程度は見ておいたほうがよいですし、見返りとなる慰謝料がどれくらい勝ち取れるか、あるいはそのためにかかる時間はどれくらいかなど、総合的に判断してみましょう。

【幸せのために生きている】訴訟のために人生の大切な時間を使いたくない人は

私の場合は、いろいろ考えて準備してきましたが、最終的には訴訟はしませんでした。あまりにも犠牲が大きすぎると感じたからです。お金のこともありますが、嫌な相手のことを考え続ける日常を想像するだけで嫌になってしまったのです。自分の時間をそんなことのために使うのは時間がもったいないと思いました。

もし、相談できる相手もおらず、一人で抱え込み、悩み続けていたらきっと鬱になっていたかもしれません。職場復帰や社会復帰にも時間がかかったことでしょう。私を救ってくれたのは家族の存在でした。また、闇から抜け出すには新たな希望が必要でした。同僚が講演会に連れて行ってくれたことにも感謝しています。

そんな状況の私がした事といえば、改めて自分の価値を考えることにしたのです。パワハラの経験は本当に壮絶な過去でしたが、これからの仕事や人生を改めて見つめる機会になったことが収穫になりました。

もちろん、それでは気が済まないという方もいるでしょう。あくまで私の場合は、これからの人生を考え、自分を必要としてくれる職場を探すほうが楽しいなと思えたのです。今回のパワハラは確かに嫌な経験でしたが、自分の価値を再発見する良いチャンスだったんだと今は思うようにしています。

あのときの経験があるから今がある。会社を辞めたことを逃げたとは思っていませんし、恥ずかしいと思ったこともありません。今となっては笑って話せるほどの思い出のひとつになったに過ぎません。

プロフィール

プロフィール

はじめまして。当サイトの管理人みどりと申します。

実は私も上司からパワハラをされた経験があり、退職そして現在転職活動中です。

このサイトでは、パワハラへの対処の仕方や相談機関、自信を取り戻す方法、また、同じようにパワハラを受けた方の体験談や教訓なども掲載しました。参考にして頂ければ幸いです。

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