- 投稿日
- 2018年8月1日
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【パワハラ体験談】介護施設でのパワハラ、火の粉は突然降りかかる。
私は、48歳で今は接客業のパートをしています。一年程前まで、有料老人介護施設でパート職員をしていました。介護士の資格は無かったのですが、会社の許可があれば、介護が出来るという緩い感じの職場でした。規模的には、本社があり、支店として他に4棟程ありました。有料老人介護施設の中では結構手広く経営をしていました。
私が勤めていた施設は、自宅からも徒歩で20分程近い場所にありました。私が入社した頃は、女性の施設長は、凄く気を使って貰ったり、声を掛けてくれていたので、良い職場に恵まれたと思っていました。初めは仕事を覚える事に一生懸命でしたが、私が勤めて、3ヶ月程する間に仲良くなった同僚達が一人減り、二人減り、三人減り、と短期間の間に、確か6人は施設を退職してしまったんです。私は、家庭の事情や個人的な理由で、辞めてしまったと思っていました。半年程経過すると、何となく会社や施設長の黒い噂をチラホラと耳にする様になりました。
その時は、私に何の影響も無かったので、愚痴や相談を聞く側にいました。ある日、同僚が、何をしたのか分かりませんが、事務所の中で施設長に物凄い剣幕で怒鳴られているのを聞いてしまいました。後で同僚に話を聞いてみると、施設長に頼まれていた仕事をしていたら、何でやっているんだ、と理不尽にも怒られたそうなんです。
【どんどん人が辞めていく】ずっと見張られ、グチを言われる。
言い返そうとすればする程、声のトーンか上がっていき何も言えなくなった。と言っていました。同僚は、次の日から会社に来なくなってしまいました。どんどん介護する側が辞めていくのに、入所者は増える一方でした。入所者が増えるイコール儲かるという意味では、施設長は社長や役員達からは一目置かれ、役員達が視察に来ると、嘘の様な笑顔を振り撒いているんです。
職場の中では、腹黒女、と密かに呼ばれていました。ある時、私は子供の学校の用事があり、1ヶ月前から休みを取っていたにも関わらず、電話があり出勤して欲しいと言われましたが、私は、出勤を断ったんです。次の日に出勤すると、施設長の態度が180度変わっていました。「おはようございます」と挨拶をすると、一旦、私を見て無視するんです。
昨日の事が気に入らないんだとその時は思い、気にしない気にしないと自分に言い聞かせていましたが、その日に限って、施設長は、私が担当しているフロアーに来ては色々細かくチェックをし出しました。今まで、1度も来た事が無かったのに…。ミスをしないように、気を引き締めながら仕事をしていましたが、「○○さん、何これ、出来てないわよ。」「○○さん、あっちでコールが鳴ってるわよ。」「○○さん…。」と、ずっと見張られ、ずっと、やれていない事をグチグチ言われてしまいました。
【3年で退職を決意】もう絶対に戻りません。
言い訳では無いですが、ワンフロアー25人の入所者を一人で数時間も面倒見るのは大変なんですよね。施設長は資格を持っているんだから、手伝ってくれるならまだしも、口ばかりで何にもしてくれ無かったんです。昼の休憩時間に、屋上の喫煙場所で事務員の女性や他のフロアーの同僚に、グチグチと愚痴っていました。皆も一緒だよ~。と励まされながら、午後もピリピリした空気の中で仕事をしていました。もう、その日はヘロヘロになりながら帰宅したのですが、自分に自信が無くなってしまい、明日の出勤すら嫌な気持ちになっていました。
次の日は、入所者の方とイスに座り折り紙をしていたんです。と、そこに施設長が現れ、「○○さん。何で座っているんですか?仕事中ですよ。」と言われ、「これも、仕事の一貫何ですが…。」と、思わず言ってしまったんです。その後は、事務所に呼ばれ、マシンガンの如く、怒鳴り散らされました。事務員の女性二人も、また、始まった。みたいな顔をしていましたが、私の仲の良い事務員の子が立ち上がろうとしていたので、私は、飛び火してしまう、と思い、後ろに回した手で、抑えて、抑えて、と合図すると、気づいたのかイスに座り仕事を続け始めました。
「はい、すみませんでした。」と、私は、頭を下げて事務所から出た時に、肩をすくめて舌を出していました。施設長のパワハラは、私以外にも拡大していましたし、今に始まった事では無かったのですが、私は、運良く、股関節に水が溜まる病気になり、1ヶ月は歩く事が出来なくなってしまいました。勤め始め、3年が経過した頃でした。私は、退職という決断をしたのですが、施設長は、「治ったら、いつでも戻って来て下さい。」と、言っていましたが、「絶対に嫌です。」と、私は、ニッコリ笑いながら、きっぱりと断りました。
何故、もっと早く辞めなかったのか…。それは、お年寄りの方のありがとうの言葉が、私を勇気付けてくれていたからです。でも、退職した事で、寂しい気持ちもありましたが、スッキリした気持ちで、前向きになれるかなと思いました。