- 投稿日
- 2018年11月8日
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【面接担当者に突撃インタビュー第2弾】知らなきゃ損!?転職サイト攻略法
都内で営業展開をするガス会社に勤務して22年。家族を愛する3児のパパ。週末は家族と過ごすのが何よりの癒し。趣味は掃除。
採用担当者が大手転職サイトを選んだ理由
みどり:太山さん、よろしくお願いします。早速ですが、御社ではどの様な媒体を採用活動で利用されたのですか。
太山:最初は地方紙や新聞折り込み広告を試してみたんですが、人がなかなか集まらなかったんですよね。若い方は新聞を読んでないみたいです。
みどり:若い世代は新聞を取らないですからね。他にはどんな媒体を使われましたか。
太山:次に試したのがファミレスとかにある求人雑誌なんですが、やはりあまり来なかったですね。最後に試したのが転職サイトです。
みどり:数ある転職サイトの中で何を利用されたんですか?
太山:転職サイトはリクナビネクストを利用しましたね。
みどり:なぜ、リクナビネクストを採用しようと思われたんですか?
太山:やはり最大手というところが決めてですね。弊社ではとにかく応募者の数を増やしたかったので業界でも最大手のリクナビネクストを利用しました。
みどり:利用されてみて実際応募者は来ましたか?
太山:ええ、結果的に採用には至りませんでしたが応募者は他の媒体と比べて多かったです。
みどり:費用は結構掛かるんですか?
太山:見積もりとってみましたが、結構高かったですね。数十万はしたと思います。
みどり:何日くらいの期間掲載されるのですか?
太山:確か1~2週間だったと思います。
みどり:新聞の折り込み広告でも1回で5~6万しますよね。1~2週間程度であればそのくらいかかるのかもしれません。
太山:リクナビネクストは、管理画面があって企業の採用担当者は管理者として見られるようになっているんです。応募してくれた人以外にもこちらからアプローチができるんですよ。
みどり:へぇ~そんな機能があるんですか?
太山:そうなんです。ダイレクトメールを送れたり、こちらから弊社はいかがですか?といった提案ができるみたいです。
みどり:みたいですというと?実際には提案されなかったんですか。
太山:こちらも業務の間で採用活動もしなくてはいけない状態でしたから実際にはそこまで手間と時間をかけている余裕はありませんでした。
みどり:御社に応募する方以外にもアプローチできるという事は、企業側にはどういった方が登録しているかがわかるという事ですね。
太山:そうですね。登録者を検索することができます。また、弊社のページを見たけど応募しなかったといった離脱率みたいなのも見れるんです。
みどり:グーグルのアナリティクスみたいですね。
太山:なので、そういった分析結果は、次回募集をかけるときに役に立ちましたね。担当と打ち合わせして、こういう結果なので次回はこうしましょうとか、あと取材とかありましたよ。
みどり:会社概要とかインタビュー記事を掲載するためにですか。
太山:ええ、会社概要欄には、イケメン社員を引っ張り出してきて仕事をしている風な写真を撮ってみたりしていましたね。
みどり:あ~、談笑していたり、PCに向かっている感じのやつですね。リクナビネクスト以外の転職サイトは利用してみましたか?
転職サイトはどこも同じではない!?
太山:ええ、別の転職サイトも試してみたんですけど、結果は応募者自体があまり来ませんでした。転職サイトであれば特徴はどれも同じような感じでしたね。総合的に判断して最大手の転職サイトを活用してみたんですが、結果的には採用に至りませんでしたね。
みどり:結構応募者があったにもかかわらず、採用に至らなかったという事ですが、一番失敗したなと思った点はどんなところですか。
太山:そうですね。リクナビネクストは最大手という事もあって人数はそれなりに来るんですが、求めている応募者が来なかったことです。
みどり:求めている人材と言いますと?
太山:弊社はどちらかというとスーツ仕事よりガテン系寄りに近いんですね。ガテン系というのは、体力仕事や汚れる仕事が多いという意味です。しかし、リクナビネクストには、普段スーツを着て仕事をするようなイメージを持っている応募者が多くて、ガテン系との中間の層を採用したかったんですけど、上手くいかなかったというのもありますね。
みどり:御社のニーズとは合っていない人が多く来てしまったということですね。採用する企業にも、利用する転職サイトの特徴をしっかり把握する必要があるという事ですね。
太山:そうなんです。ガテン系のサイトも検討したのですが、大手の方が数は来ることはわかっていました。特に「未経験でも可」という条件を出すとよく集まりました。
面接に来ない人が半分!?
みどり:面接にはどういった人が来られるんですか?
太山:実は、実際に面接に来る人が少ないんですよ。
みどり:え、応募しても面接に来ないってことですか?
太山:メールで応募が来ますので、こちらから返信メールで面接の日程を調整するんですが、日程調整のメールに返信をしない人が結構いるんです。
みどり:本当ですか!?応募しているんですよね?
太山:仮に15人の応募があったら、まず書類選考で10人くらいになります。返信のこない人で7人くらいになりますね。で、面接の日が決まり、当日面接に来る人は3人程度です。
みどり:え、面接の日程まで決めているのにドタキャンするんですか?それだけ気軽に考えているのでしょうか。
太山:もしくは他で決まったからという理由かもしれませんし、当日面倒だからいいやくらいに考えているのかもしれません。
みどり:それはまた失礼な話ですね。
太山:なので、いきなり落とすのではなくて、まずは面接してから考えようという事に方針転換しましたね。応募の段階のボリュームを増やしていかなきゃいけなかったので。
みどり:採用に至った社員は今も続けていらっしゃるんですか。
太山:結局2人採用したんですが、試用期間でお断りすることになりました。その後、社内の知り合いでガス業界の方を引き抜いてきた形になりましたね。結果論ですが、採用した人が続けてくれたら違っていたのでしょうね。採用してみないとわからないところが難しいところです。
総合型かエージェント型の転職サイトか企業も悩んでいる!?
太山:一人採用して100万くらいする転職サイトもあるんですよ。
みどり:エージェント系の転職サイトでしょうか。
太山:そうですね。その代り途中で辞めてしまったら保証をつけていくらか返金してくれるらしいです。
みどり:担当者がニーズにマッチした人を選抜して来てくれるんですね。
太山:あっせんという形なんでしょうか。最終的には利用しませんでしたが、そちらも検討してみようかという動きはありました。
みどり:例えば、御社であれば体育会系過ぎないけどガテン系寄りで営業もできる人当たりのよさそうな人材を連れてきてくれるってことですね。
太山:そうです。大手の転職サイトを利用して集まらなければ、次に試すのはそこなのかなって思います。
みどり:どうしても人がいなくて困っている企業は考えますよね。
太山:単価は高いですが、入社しても途中で辞めてしまったら保証はついているので、そちらの方が確実なのかなとは思いつつ、100万円近くかかるのでその勇気はなかったというのが正直なところです。総合サイトと比較してどちらがいいかはわからないですね。
みどり:さすがに費用が結構掛かりますからね。
太山:企業側としてもステップがあると思います。始めは、社内の身内で誰かいい人がいないか、次に新聞折込や求人雑誌をやってみようかとなる。そこでダメなら転職サイト、それでもだめならエージェントに行くのかなって感じです。
みどり:それだけお金を払ってでもニーズに合った人材を取りたいと考えている企業が多いくらい人手不足の時代なんですね。
太山:自分も法人営業を回っていると、どこも人が足りないと言って困っている感じですね。
みどり:採用する企業側も人材募集にはとても悩んでいるという事がわかりました。
こんな会社は気をつけた方がいい!?人事担当者が語る企業の裏側
みどり:一つの転職サイトでも同じ会社が何回も掲載しているとこってありますよね。
太山:また、この会社載ってるよ?みたいなのありますよね。
みどり:掲載費用のことを考えると、人材獲得に相当お金をかけているという事になりますよね。常に募集しているという事は、それだけ仕事もきついという事ですね。
太山:きついんで入れ替わりが激しいんですよ。私の知っている企業は毎回出しているみたいですが、やはり相当仕事がきついみたいですね。
みどり:毎回掲載している企業というのは、離職率が高いっていうことですね。
太山:その傾向はありますね。応募する側としては、ここは注意したほうがよさそうです。また、同じ営業所で複数出しているところも気を付けたほうがいいかもしれません。
みどり:パワハラを受けて退職しているという方は、人間関係で辞めているわけですから応募するにはよく調べたうえで応募する方がいいですね。他にも注意した方がいい会社はありますか。
太山:待遇が極端に良いところも注意した方がいいですよ。なにこれ、報酬が飛びぬけて高いなぁというところですね。試用期間でも40万円出しますみたいな。何かありますよね。私、そういうところに就職して失敗した経験があるんですよ。
みどり:やはり、裏があったんですね。
太山:教育とか何もなかったですね。
みどり:要は即戦力で働ける人を求めているという事でしょうか。
太山:結果出せばいいんだよみたいな感じでした。結果的には、試用期間が終わるとガクッと給料が下がって、数字を挙げられないとボーナスもないんで3か月で辞めちゃいました。最終的にはしっかり雇用条件を確認するのも大事ですね。
みどり:どういう企業に応募したらいいかは、一概には言えないと思いますが、何かポイントというのはありますか。
太山:たまにスポットで募集している求人の方がねらい目なんじゃないでしょうか。
みどり:病気やケガで退職して、人が急にいなくなっちゃったから募集を出す企業という事ですね。
太山:まず、業界を決めたらある程度会社が絞れてくるんだと思います。そしたら定期的に見ておきながら、たまにポンと出てきたら逆にそういうところの方がいいんじゃないかなとは思います。あくまでも推測ですけど。
太山:未経験の仕事を選ぶ場合は、業界研究をちゃんとしておいた方がいいですね。弊社は、ガス業界なんですが、中にはこの業界にクリーンなイメージをもってやってくる人が多いんです。ただ、作業着を着て汚い仕事をするとは思いませんでした。とか、安定的なエネルギー供給をしている会社なので楽な仕事だと思われているんでしょう。
みどり:お互いのミスマッチをなくすためにも、しっかりと業界研究を行う事が必要ですね。それに何をその会社でしたいのかが明確になっていると自信をもって面接に臨めそうです。
みどり:他にこんなところに気をつけた方がいいっていうポイントはありますか?
太山:転職する人の立場で考えてよいと思う事は、面接に行ったら、その職場で働いている人たちがちゃんと挨拶をするかどうか見たほうがいいですね。結構、できていない会社もありますから。
みどり:面接虎の巻の回でお話された逆のパターンですね。「んっ!?」ていう違和感があったら何かあるかもしれないと。
太山:働いている環境の人を観察するっていう事ですね。どういう風に働いているのか、どんな会話を交わしているのか、肌で感じる雰囲気とかって大事です。
みどり:自分の直感を信じてほしいですね。
太山:例えば、1時から面接の応募者が来るのに1時まで寝ている事務員さんがいたりとか、そういうところは挨拶すらちゃんとできないんだなって思いますね。実際、挨拶ができていない営業所って雰囲気が良くないんですよ。同じ会社でも営業所によってだいぶ違う場合もあります。
太山:建物は汚くてボロボロでも従業員はちゃんと対応しているなとか、建物のキレイ汚いよりは従業員の態度を見たほうがいいですね。事務員さんとか見ると大体わかりますよね。
みどり:上司の部下に対する言葉づかいだったりとかを何気なく聞いてみるというのもいいかもしれませんね。
太山:営業に行ったときに、事務員さんが立ち上がって挨拶してくれたりすると、「お、しっかりしてるな~」とか思います。
みどり:太山さん、今回もいいお話を伺えて良かったです。これから転職を検討している方にも大変参考になったと思います。ありがとうございました。
太山:こちらこそ有難うございました。
まとめ
・企業の採用担当者も転職サイト大手を利用している。理由は応募数が多いから。
・業種が絞れている場合は、専門の転職サイトの方がニーズに合った求人が見つけやすい。
・費用対効果もあるが面接担当者も人材獲得に苦労している。
・毎回掲載しているところは離職率が高い傾向にあるので応募する際は充分調査した方がいい。
・待遇が良すぎる案件は必ず裏がある。面接などで条件について十分確認すること。
・転職サイトにたまに出てくる求人は狙ってもいいかもしれない。