- 投稿日
- 2018年9月4日
- 更新日
評価や人事の権利を振りかざすパワハラ上司
嫌味がイヤで、会社に行きたくなくなりました。
パワハラを受けた当時、私は22歳で事務系の会社員でした。会社はインフラ業で、仕事の内容としては、料金の出納や計算です。当時いた女性の50代上司から受けたパワハラは「私に逆らうやつには仕事をさせない。そして評価を下げる」というなんとも嫌味なものでした。
その女性上司に嫌われたら最後。自分の仕事を勝手にその上司に奪われ「あなたはなにもできないのね」と職場にいびられるんです。その上司は特段仕事が速いというわけではないのですが、管理職なので周りの人が何の仕事をしていて、どの成果を目標にしているかを知っているので、わざと人事評価を下げさせるために人の作業を奪うという手段がとれました。
上司は朝みんなよりも1時間以上早く出社しており、帰りも遅かったため、自分の仕事に上乗せして、他の気に入らない人の仕事をやってしまうんです。わざと朝早く、相手が出社していない段階で相手の仕事に手を付け、相手が出社すると「〇〇さん。この仕事もうやっちゃったので。毎日朝にこの仕事がおわっていないと、みんなが困るでしょう?」と嫌味を言います。
そのときの私はまだ若かったのでその人がパワハラをしていると気づくことができず「なんでこんなイヤなことをするんだろう。この仕事は私がやっても周りに迷惑がかかるわけじゃないのに」と困惑していました。そしてだんだん自分の仕事がなくなり「あらあなた暇なの?仕事ないのね~」と夕方に嫌味を言われるのがイヤで、会社に行きたくなくなりました。
パワハラされた気持ちを共有し合うことで、うつは解消
気づけば心療内科にかかり、うつであると診断されたのです。当時、その上司の他にも職場内には上司がおり、男性の話しやすい上司に相談をしました。その上司と当該の女性上司はそれなりに仲がよかったので、うまく言ってくれるよう頼んでみたのです。しかし、結果はダメでした。私がいいつけたことがすぐにバレてしまい、女性上司からの評価は下がるばかり。人事評価の立場を使って私に報復するなんて本当にパワハラです。
私の心は傷つくばかりでした。しかし、結果としてその女性上司はその半年後に人事異動で他の職場に出ることに。その異動前にはその女性上司以外の女子メンバーで飲み会を開き、これまでのうっぷんを晴らすことになりました。みんなが私と同じように女性上司について悩み、腹が立っていたとわかり、気持ちが軽くなりました。
もしかして自分だけが仕事が遅くていびられているんじゃないかと思っていたのですが、他の仕事が速いメンバーも同じようにやられていたので、やっぱりあの上司の考え方や精神性が少し幼稚というか、歪んでいたんじゃないかと思うのです。 そうして周りの人と気持ちを共有し合うことで、私のうつは解消されました。
パワハラをする人間を前にして自分を追い込まない。
今回の件で私が学んだことは、パワハラを受けたら「私が悪いのかも」なんて思わずに周囲に相談したり、周りの人はその人についてどう思っているのかを聞いてみるなど、味方探しをしてみるとよいということです。私の場合は、同じ気持ちを持っている人に出会えただけで気持ちがものすごく軽くなりました。
うつと診断されてからは薬を処方されていたのですが、体がだるくなることもあり、本調子に戻ることは難しいと思っていましたが、周りと同じ気持ちを共有できた時は、その薬の効果をはるかに上回るであろうスッキリ感があり、気持ちが本当に上向きになれたのです。
パワハラをする上司は、評価や人事の権利を振りかざして、立場を守ろうとしてきます。しかし、そういったやり方は認められるものではないですし、人としてよくない行動です。パワハラをする人間を前に「私が悪いかも」「もっと頑張れば」と思うと自分を追い詰めてしまいます。まずは自分を大切にすることを、心がけてほしいと思います。