これってパワハラ?私のパワハラ体験談

パワハラに負けない心と対処法について解説するサイト

長時間説教上司

小声でネチネチ、周囲も見てみぬふり、さらし者にされたパワハラ体験談

電気大手メーカー系列の関係会社に務める会社員です。この会社で私が38歳のときにいわゆるパワハラを受けました。この会社は、親会社から設計業務の委託をうけ、その成果に対し報酬を受けるという事業を生業としています。実際は、親会社から作業の委託を受けると、管理職級のリーダーが1人選出され、その配下に数人の社員が付けられて仕事が始まります。俗に言う「プロジェクト制」という形態です。

あるプロジェクトの受注にともない、私もとあるチームに配置されました。このときのリーダー(管理職)が、問題の人物です。業務のスキルは高く、顧客の信頼も厚い人物なのですが、自分の意に沿わないメンバーは徹底的に吊るし上げるという負の面でも、社内では有名な人物でした。そのとき集められた自分以外のメンバーが、もともと、その人物と付き合いの長いイエスマンであったことは多少気になっていたのですが、仕事ですので四の五の言えません。プロジェクトがスタートしました。

しばらくすると、早速、洗礼を受けます。明らかに仕事の指示が淡白なのです。忙しいを理由に充分な説明がないのです。仕方ないので、自分なりの解釈で仕事を進めます。すると、今度はダメ出しや説教が始まります。自席の前に呼びつけ、事細かに指摘します。指示の淡白さとは対象的に、この時間が長い。立たされたまま2時間や3時間はザラです。小声でネチネチです。周囲も見てみぬふり。さらし者のようです。

【目に余る長時間に及ぶ説教】パワハラ上司を見てる人はちゃんと見ている

「あぁ、噂のパワハラとは、このことか。」という諦めもありつつ、「苦痛な時間が、早く終わらないだろうか。」「残業するなという説教を、1時間も2時間もするのは、いかがなもんだろう。」と思いました。とはいえ、その時の私は、特に行動を起こしませんでした。一番の理由は「このプロジェクトチームは期間限定。暫くしたら解散するから。」です。

パワハラを受けている事を外部(家族を含む)にも相談しませんでした。心配かけたくなかった点も大きいです。一部の同僚は声もかけてくれましたので、同僚には周知の事実でした。ところが、ある日、変化がおきます。説教が短いのです。態度は変わらないのですが、ネチネチ長い説教がピタッと止まりました。

後に聞いたのですが、どうやら、隣の部門のある社員が通報したそうなのです。隣の部門から見ても、やはり目に余る行為だったようです。その人物は、上層部などからかなりきつい指導を受けたそうです。収まったので、私としては、助かりました。

この体験で得た事として一つ言えることは「見てる人は見てる」。「他の部門こそ、常識と違う何かを感じたら、指摘してあげる」といったことでしょうか。

ねちねちとしつこい長時間の説教は誰のため?

今回頂いた体験談のように長時間説教されても全然響かない、何を説教されているのかわからないなんて経験はありませんでしたか。管理人も1時間の説教なんてザラ、3時間を超える説教もよくありました。よくもまぁ、こんなに長く説教できるものだと思いましたが、中身はほとんど覚えていません。あれ、私ってなんでこんなに説教されているんだろう?なんて思ったことありませんか。長時間の説教に意味があるのかについて調べてみました。

長時間の説教はパワハラになるのか?

厚生労働省では、パワハラについて一定の指針を出しています。パワハラとは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義しています。ここでのポイントとなるのは、「職場内の優位性」と「業務の適正な範囲を超えて」の二点です。長時間の説教は大抵上司か社長など役職あるものによってなされます。(同僚や部下であっても職場内の優位性を背景にしたものであればパワハラは成立します。)

業務上のミスの指摘だけでなく、人格を否定する言動であったり、長時間立たせたまま、他の社員がいる前で執拗に叱責したり、罵声を浴びせるというのはパワハラに該当する可能性が高くなります。

亀戸労基署事件(東京高裁平20年11月12日判決)では、出血性の脳梗塞を発症したAの妻Xが、労災保険法による休業補償給付について労基署の不支給決定の取り消しを求めた訴訟があり、長時間労働と上司による執拗な叱責が病気と因果関係があると認められた判決となっています。長時間の説教がパワハラに該当される箇所につき判例の要旨を一部抜粋してみました。

判例の要旨一部抜粋
~ 発症前1月につき、おおむね100時間を超える時間外労働時間があれば、業務と発症との関連性がつよいと判断されているところ、Aの時間外労働時間は、同基準に満たないとしても、相当長時間のものであると評価することができる。このような時間外労働に加え、B部長は、Aに対し、1月に2回以上、執拗に、かつ、数回は2時間を超えてAを起立させたまま、叱責しており(叱責の内容も、B部長自身の判断ミスによる失敗についてもAの責任にして叱責するようなことが少なくない状況で、そのことは周囲の者にもわかるほどであった。)このため、Aは肉体的疲労のみならず、心理的な負担も有したのである。B部長による叱責は、時間外労働により疲労を有していたと考えられるAに対し、一層のストレスを与えるものとなったというべきである。 ~

判例から長時間にわたる労働や限度を超えている叱責が病気との関連性を認めており、「職場内の優位性」と「業務の適正な範囲を超えて」いることから明らかなパワハラであると言えます。30分を超えたらパワハラだとかいう専門家もいるようです。ただ、判例も前後の流れや背景がありますので、単に時間が長いというだけでパワハラと判断するのは早計かなと思います。

まとめ 執拗な叱責や長時間にわたる叱責はパワハラになるケースがある。

なぜ上司の説教は長いのか?

そもそもなんで上司の説教はあんなにも長いのでしょうか。上司に限らず、人は自分を正当化する生き物です。上司からしてみれば、自分の価値観から「正しい」ことを言っているんです。でも上司の価値観からずれているあなた、結果の出ていないあなたは間違っている、上司はそれを指摘してあげているんだっていう気持ちでいるはずです。

自分のミスで迷惑をかけてしまったことは十分に反省しているのに、それ以上に性格を直せだとか、親の教育が悪いんだとかいうのは明らかに言い過ぎていて業務に関係のないことです。ただ気にいらないからといった理由なのか、説教が長時間に及ぶと上司も何で怒っているのか、怒られている方も何で怒られているのかわからないという状態で、ひとつも建設的なことはありません。

人はなぜ怒るのでしょうか。調べてみました。「怒り」というのは、段階を追って生まれます。まず、出来事に遭遇(上司が私がミスをしたことを見たり聞いたり)します。第二段階は、出来事の意味付け(私のミスや行動が上司の価値観に照らして許せるのか許せないか)がなされ、第三段階として怒りが発生(上司の価値観から私のミスや行動が許せない)となります。

意味づけは人の価値観に左右されますから、上司の常識と私の常識が異なる以上、上司の「こうするべき」を受け入れられる場合と受け入れられない場合があります。受け入れられる場合はミスに対しての指摘ですが、受け入れられない指摘は、業務のミスとは関係ない部分になりますので、いくら上司が懇切丁寧に「あなたの事を思って」説教してくれたとしても、全然響かないわけです。

始めは端的に指摘するつもりだった上司も自分の価値観が伝わらないのでだらだらと長くなる。長時間の説教は、意味がないのものだと上司は気づいて欲しいです。

【上司の説教は時間の無駄!?】人は忘れる生き物

上司の説教が長いと、説教を聞くこと自体に飽きてしまっていますし腑に落ちていないのでほとんど脳に残っていません。ただ、指摘している上司の脳は違います。「前にも同じことを言ったよな」「お前はいつも同じミスをしている」といったような発言です。「たまに」であっても上司にとっては「いつも」です。

もちろん業務上のミスを繰り返していてはダメです。そこは反省しなくてはいけませんし、なぜ繰り返してしまうのか、原因を分析し対策を考える必要があるのは言うまでもありません。ただ、意味のない説教は、その場では聞いているつもりでもすぐに忘れてしまいます。それは、人の脳は忘れてしまうようにできているからです。自分で考えて腑に落ちて行動し、習慣づけを行うまで強く意識しない限り人は変わりません。

エビングハウスの忘却曲線というのをご存知でしょうか。意味のない情報、文字の羅列を覚えさせ記憶の再生率を調査した研究ですが、意味のない情報やどうでもいいと脳が判断している情報は、1日も経てばほとんど覚えていないという事です。あなたは長時間説教された内容を翌日覚えていますか?私は全くと言っていいほど覚えていません。

もちろん大事なことを言っているときもあるでしょう。でも大切な気づきであったとしても長時間にわたる説教で、それを覚えようとすることにも疲れてしまいます。説教が始まるなと思ったら、まずはICレコーダーで録音するようにしましょう。証拠になりますし自分を守る武器にもなります。

また、日記をつけてみるのもいいです。これはエクスプレッシブライティングといって心理学的にもストレスを発散する効果があります。どのようなことを言われたのか、その時に自分はどのように感じたのかを残し、後日その日記を見返すことで客観的に自分を見ることができるようになります。心の重みをとることができますので試してみてください。

同じ言葉を繰り返すだけの説教は飽きられる

上司から説教を受けたとき、素直に聞く姿勢はもちろん大事ですが、なんでも言いなりになって、自分を責める方向に行くのは間違っています。私は感情を顔に出すタイプではなかったのと、何でも自分が悪いのだと言い聞かせ自分を責めていた面があり、上司のパワハラもどんどんエスカレートし、私もどんどん自分を追い込んでいました。その時はうまく受け流す術を知りませんでした。

上司は、説教して、議論に勝って、相手を打ち負かして自分は言い切った、上司としての責任を果たしていると思っているかもしれません。でも、聞いている身としては、一方的な説教など何も心に響かないし、腑に落ちないので聞くのに飽きてしまっています。心理学でも同じ言葉を繰り返して使うと人は飽きてくるのだそうです。人間関係の神様と言われるD.カーネギーは、人を上手に操縦するための3つの基本原則を説いています。

1.相手を攻撃して従わせようとしてはならない。
2.「重要な存在でいたい」気持ちを満たしてやる。
3.強い欲求を起こさせそれを満たす方法を教える。

単に欠点を指摘するのではなく、相手の立場や価値観に沿って相手の分かる言葉で、どんなメリットがあるのか未来を描いて自ら行動させる。人を育てるというのはほんとに難しいのだと感じると同時に実際に上司に求めるのは無理でしょう。50過ぎたおっさん、いや上司を変えるなんて到底無理、絶対に無理。不可能ですし労力が無駄です。なので、現状を変えるにはあなたが変わるしかありません。

脳は忘れてしまうという事を知らずに、一度に一気に指摘してあげているというやり方は、間違っているということに残念ながら上司は気づいていません。今回の体験談のようにプロジェクト制でパワハラ上司とも一定期間のみ付き合えばいいという方は少数派かもしれません。「なぜ」長時間説教されるのかをいくら考えても仕方ありません。「どうしたら」このストレスを受け流すことができるのかと前向きに改善策を考えるようにしてみてください。

まとめ

・執拗な叱責や長時間にわたる叱責はパワハラになるケースがある。
・価値観の違いに気づかず相手の立場に立たない長い説教は意味がない。
・長い説教は逆効果、脳は忘れるようにできているので一度に一気に指摘しない。
・上司を変えるのは難しい、ストレスの受け流し方を覚えよう。

根拠のないただ長いだけの説教を上司がする場合、その上司と良い関係を築くことはあきらめるしかありません。その上司と付き合わなければならないのであれば、ストレスを受け流す技術を身に付けましょう。事実に基づかない根拠のない叱責や言いがかりを真に受けて自分を責める必要はありません。あなたを評価してくれる会社はほかにいくらでもあるという事を忘れないでください。

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はじめまして。当サイトの管理人みどりと申します。

実は私も上司からパワハラをされた経験があり、退職そして現在転職活動中です。

このサイトでは、パワハラへの対処の仕方や相談機関、自信を取り戻す方法、また、同じようにパワハラを受けた方の体験談や教訓なども掲載しました。参考にして頂ければ幸いです。

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